フレームワークを作るのが好きだ。
今、フレームワークを作っている。
楽しくてたまらない。
毎日少しずつコミットする。
毎日が楽しくてたまらない。
フレームワークを作るのが好きだ。
フレームワークとはつまり Web フレームワークだ。
ルーターにありもののテンプレートエンジン。
モデルのサポートはやめておく。
劣化版 Sinatra。
否、劣化版と言うのもおこがましい。
それでもとにかくフレームワークだ。
フレームワークを作るのが好きだ。
GitHub にあるだけでも 9 個作っていた。
途中で投げ出したものばかりだった。
突然フレームワークを作りたくなる時がある。
猛烈にフレームワークを作りたくなる時がある。
そう、それが今だ。
フレームワークを作るのが好きだ。
車輪の再開発と誰かが言うだろう。
自分でも分かっている。
それでもフレームワークを作るのが好きだ。
フレームワークを作るのが好きだ。
Web サイトを作るつもりが Web フレームワークを作ってた。
そんなことはよくあることだ。
偉い人はこう比喩した。
ヤックシェービング。
フレームワークを作るのが好きだ。
唯一無二のアイデアを思いついてテンションが上がった。
しばらくして誰かが同じものを作っててテンションが下がった。
コードが綺麗で太刀打ち出来ないことを知った。
それでもフレームワークを作るのが好きだ。
フレームワークを作るのが好きだ。
大事なのはコンセプトだ。
Rails と Flask と Fastify と Next では言語以上にコンセプトが違うのだ。
フルスタックなのか、Simplicity なのか、速さなのか、React なのか。
何を売りにするかを考える。
世の中にない価値を考える。
そんな時間が好きだ。
フレームワークを作るのが好きだ。
ルーターをトライ木で実装した。
他のルーターと比べてわりと速い。
ならば速いことを売りにする。
それだけじゃないけれど。
フレームワークを作るのが好きだ。
GitHub では素敵な体験ができる。
アイコンが日本のアニメでプロフィールが中国語で勤務地がロンドンの人がいる。
スターがつくとハッピーになる。
既知のバグのことで Issue があがるとちょっとムッとする。
再現できないバグのことを言われて困る。
英語が合っているかどうか Google 翻訳で毎回確認する。
行ったことのない国に思いを馳せる。
一体グアテマラってどこだ?
フレームワークを作るのが好きだ。
突然飛んできたプルリクにドギマギする。
タイポだけ?それでも嬉しい。
コントリビュータに自分以外のアイコンが並ぶと充実感。
やたらと協力的な人がいると加速する。
それが海外の見知らぬ人だとアツい。
フレームワークを作るのが好きだ。
上海の人がどんどんプルリクを送ってくる。
適当に書いた TODO を見ては実装してきてくれる。
最初はロガーを実装してくれた。
次に Basic 認証を実装してくれた。
そして Body パーサを実装してくれた。
とても楽しい。
フレームワークを作るのが好きだ。
最近はジャスティンが使ってくれている。
「ワイルドカードでデフォルトマッチして欲しいな」。
実装したら喜んでくれた。
こちらも嬉しい。
フレームワークを作るのが好きだ。
必要なのはコードを書くことだけじゃない。
API をデザインすること。
機能を取捨選択すること。
道しるべを示すこと。
フレームワークを作るのが好きだ。
TypeScript が分からなくてもとにかく書くのだ。
もっとエレガントなやり方があるのを知っている。
それでも書くのだ。
むしろ誰か綺麗にして欲しい。
そういえば VSCode と TypeScript の体験は素晴らしい。
頑なに emacs を使ってきたけど。
フレームワークを作るのが好きだ。
Bump up する瞬間が好きだ。
npm publish する瞬間が好きだ。
でもまだまだ赤ちゃん。
今は v0.0.16 だ。
TODO に書いた 59 のタスクが 51 消化されている。
もうすぐだ。もうすぐ日の目を見るんだ。
フレームワークを作るのが好きだ。
最初のコミットから 1 ヶ月だ。
最長記録。
今回こそは投げ出さない。
だって楽しんだもの。
フレームワークを作るのが好きだ。