去年2012年の2月から始めた有料メルマガ「 ゆーすけべーラジオ 」を先月9月いっぱいまでで「正しくは」 休刊 状態にしました。プラットフォームに「まぐまぐ!」を使った週一回、月額840円の配信でした。かれこれ1年半ほど、まぐまぐ!の担当の方々、読者の皆様にはお世話になりました。ありがとうございます。休刊なので完全に「辞めた」わけではなく、すると、この記事のタイトルにちょっとした誇張が含まれていますが、とはいえ長期間の休みをもらうと思います。
今回は自分のメルマガに対する考えをまとめる上でも、始めた理由、休刊する理由、メルマガを書くことで発見した件を述べようと思います。
始めた理由
コレにはいくつかあるのですが、分かりやすいところとしては、ビジネス の一つの事業として成り立つと嬉しいと考えていた節もあります。
最近、再確認することが多いのですが、まぐまぐ!も含め、AppleのAppStoreやAmazonのKindle Direct Publishingに代表される通り、個人レベルのクリエータがコンテンツを「ショバ代」払いつつも 直販 出来るってのが興味深いのです。というのも以前はこうしたプラットフォームが無かったために、いくらいいコンテンツを持っている人でも、稼ぎを得るにはBlogをつくってSEO対策をしてアフィリエイトで稼ぐ!みたいな状況があったわけですよ。するとコンテンツとはかけ離れた本質じゃない点で苦労をしなくてはいけなくてなんか気持ち悪いなーと。そういう意味で自らのコンテンツ力を試す意味でもまぐまぐ!というプラットフォームで有料メルマガをやってみたかったのです。
また副次的なメリットとしてそもそも文章を書くのが好きだったから、そのスキルを伸ばすためのある種「 修行 」として毎週1万文字程度のテキストを執筆するのは有益だろうなと感じてました。さらに、自分が書いたメルマガの著作権は作者に帰属するため、毎週生み出すコンテンツを二次的に利用しても面白いんじゃないかと魂胆がありました。
- ビジネスに出来るかどうか知りたかった
- プラットフォームに興味があった
- 文章書きのスキルアップってか修行
- コンテンツの再利用
まとめるとこのあたりを狙って、メルマガを始めたのです。
始めてみて
さて実際に週一回のメルマガ配信を始めてみてどうだったのか?
ビジネス、つまり商売という意味では、なかなか、いや、かなり難しいという感触です。それこそホリエモンとか津田大介さんとかだと、それだけで食っていけるレベルなんですが… 僕の「ゆーすけべーラジオ」の場合は購読者数が結局伸びない。たぶんコレ言ってもいいはずなんでぶっちゃけますが、 いって100人ちょい の購読者数でした。ってことは月額840円からまぐまぐ!の取り分を仮定して掛け算してみると収入が分かるはずです。
購読者数を増やすためには当然コンテンツが面白くなければいけませんが、加えてプロモーションをする必要があってそりゃちょいキツいかもとも感じました。知名度の問題も大きいです。
まぐまぐ!に関して言えば、彼らはあくまでプラットフォームなので内容に全く口出ししない、自由な内容でメルマガを書かせてもらってよかったっすね。もちろん担当の人がいるのでいつでも相談に乗れるし、直近までお世話になってたまぐまぐ!のエンジニアの方とも仲良くしててプライベートで遊んだりしています。
そんな自由を与えられ、自ら設定した「毎週1万文字」くらいを目安に火曜日配信に向けてテキストを用意したんだけど、だいぶ修行になってよかった。これ結構しんどいんだけど、最低でも1営業日、集中してひたすら書く経験はその代わり活かされているし、今度も貴重な財産になると感じてます。
メルマガを元に本をつくった
メルマガやってて一番の成果なのが 紙の本を一冊、Kindle本を一冊 。 出版出来た ことですね。どちらもメルマガ内のとあるコーナーでの連載を元に構成したものです。
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週一回書く必要があるメルマガの一つのコーナーについて、出版を見越したテキストを貯める場所と捉えると確実に本がつくられていくのは良い活用方法でしたね。
休刊にあたって
1年半強、続けたんだけど、どーも今年の春くらいから段々と「 ネタ不足 」になってきて毎週の執筆が負担になったっていうのが今回休刊する大きな理由の一つです。「サバティカル期間」が欲しいのです。
元々、僕はWebアプリケーションの開発がメイン業務なんですが、メルマガとは別に雑誌への寄稿やイベントので発表とかの準備もあって、日々の開発へのコミットに割く時間の割合が削れてきたんですよね。すると新しいことに対して勉強したり、情報をキャッチして自分なりに噛み砕くことが出来なくって結果「ネタ不足」の状況が出来上がったのかと考えてます。
開発と広い意味でのメルマガを含めた情報発信の比率がアンバランスになることで、いわゆる「 あがっちゃった感 」が出るのもすごい嫌で、まだまだものづくりそのものに力を注ぎたいのです。メルマガを書かなくていい分、余った時間を業務の開発やOSSの活動に費やしていきたいと今では思っています。
そして、ある程度老けた段階でまた再開をしようかと。メルマガで初めてリーチするような方々もいるのでその点面白いですしね!
再び、今まで購読指定いただいた方々、ありがとうございます。有料メルマガという存在自体、僕は否定的でも無く、むしろ上記したとおり今度も発展可能な面白いプラットフォームだと思うので、これからも注目したいです。