おめでとう
もうハラハラ、ドキドキしながら見てた。 荒川静香さん、金メダルおめでとうございます。 すんげぇええよ。パーフェクトの演技をしてスタンディングオベーションで観客を沸かせることができた、 その結果が正当に評価されて、日本人初の金メダル、素晴らしい。 2位のサーシャ・コーエン選手、3位のスルツカヤ選手もおめでとうございます。 そして、村主章枝さんもオリンピックでの最高順位、4位おめでとうございます。 やっぱ情が入ってるせいもあるが、一番心揺れる演技だった。 一番最後の超高速スピン(彼女が大学生の時に取材してからあのスピンが大好き)が終わった後の感動は忘れないでしょう。
オリンピックの緊張感と笑顔
6時に起きて中継で最終滑走組の演技を見たのだが、 先日のショートプログラムで感じた各々の選手の魅力(感想はこちら:トリノ女子フィギュアショート感想)が、 今回のフリーでははっきり言ってなかなか感じれなかった。 これはやっぱりオリンピックのメダルがかかった試合での最終滑走という魔力のようなものがそうさせるのだろうな。 だからこそ、最終発表組で一番その個性(彼女の場合は「勇気」かなぁ)を発揮できた荒川さんが金を取れたのだ。 しかし、フロープログラムは4分間。この時間の中で最初は緊張してジャンプをミスしたコーエンが最後の方では持ち直してきたり、 スルツカヤも中盤でミスるも最後のジャンプは吹っ切れて…というドラマが起こるのも見ものだった。 あのリンクという場所で選手がそうした緊張感と(簡単な言葉で言うと)闘い、その結果出てくる表情や演技は、 何かものすごい人間的の本質的なものを象徴しているような気がするのよ。 とりわけ、たまに「笑顔」がこぼれ出てるのを垣間見ることができて嬉しい。 この「笑顔」って言葉じゃ説明できない何かなんだな。
That's life
NHKの中継でアナウンサーがスルツカヤのエピソードを語ってた。 スルツカヤは前回のオリンピックでミスして泣いたのが話題になる。母の難病や自らの病気との闘いもあり、一時引退を決意するも、 考え直してトリノにチャレンジ。 その頃から彼女は
"That's life"
という言葉を繰り返すようになった(Thit's rightとの説も有り意味は同義だと思われる)。 「過去の失敗や病気のことも全て受け止めて、私は滑るわ」とアナウンサーは解説してたけど、 今回のフィギュアの選手(世界のトップで活躍しているスポーツ選手みんなにも言えることだが)はたぶん、 みんなこの"That's life"を体現してるからこそ感動させてくれるのだろうなあ。 ようは演技から彼女達の「life」における「経験(練習や苦労は尋常じゃないはず)」が湧き出てくる。 当のスルツカヤだってそうだし、「ガラスの心を持つ」と呼ばれるサーシャ・コーエンだってそう。
ちなみに、 俺が村主さんを取材して(参考記事:村主(すぐり)さんがんばれ)フィギュアスケートの魅力に取り付かれたのが大学1年生なので、 今回のトリノオリンピックはそれから6年近く経つ。 今回金メダルを取った荒川さん、4位の村主さんの成長が明確に見て取れてそれこそ「彼女達の人生」を感じることができて、 人事ではない気がしてくる。
トリノオリンピックでの競技は終わったが彼女達の「life」は続いていくし、 スケートの世界には新しい選手も出てくるんだよな〜と中継を見ながらぼんやりと思う。 なんかこの「life」ってのがトップクラスのスポーツ選手だとスケートに限らず、 プレーからにじみ出てくるのが最近面白い。 なにより今年はドイツワールドカップをはじめ、ワールドベースボールクラシック、バスケの選手権もあるし、 あと普通にプロ野球とか女子ゴルフも楽しみ。
ともあれ、女子フィギュアの皆様、お疲れさまでした(足とか痛そうだよね)。 そして、ありがとう。