音楽の話を。スピッツというとミスチルやビーズと並んで中学の時の俺らのとっての「聖歌」みたいなものだったが、 その魅力に最近再び出会った。
フェイクファー スピッツ
月光の囁きという、 漫画を原作とした映画がある。 Sの女子高生とMの男子高生の危ない愛の話。 とにかく危ない。どこまでもサディスティックでマゾヒスティック。 トーンもそれにあわせて暗い、というか「危ない」感じが漂う。
そんな映画の最後、その2人が草原に座ると、スピッツの「運命の人」がいきなり流れ出して作品が終わる。 この曲の持つ透明感、そして「バスの揺れ方で人生の意味がわかった日曜日」というようなフレーズに代表される、 難解ともいえる独特な世界感、それが草原に座る2人のシーンとあわさると、 今まで体験したことないような不思議な魅力を目の当たりにする。 この映画はこの「運命の人」が流れないと成立し得ないのではないか、とまで思えてくる。 とにかく、それは衝撃的な出来事で、「運命の人」は俺にとってのお気に入りの一曲である。