読破
「週末」と銘を打っているだけあって、「平日」には会社勤めをしている人向けに書かれている。 なので、平日も週末もあまり関係ない一学生の俺にとって「役に立つ」といった本ではなかった。 あと、「本を書こう」と謳っている割にはページにおける文字の配置のバランスが悪かったりして、 装丁があんまよくない気がする(といってもこれは編集者・社の責任かもしれないね)。
とはいうものの、著者廣川さんの「もの作り」に対する心意気には非常に心打たれた。以下あとがきから引用
十五歳のころ、わたしは日記に「将来はもの作る人を増やす人になろう」と書きました。
うん、素晴らしい。彼の少年の頃のこの思いが本全体に満ちていて読んでいるとそれが感じられる、そこがよい。 あと、取り上げている「例」がとても面白い。一番興奮したのは、村上春樹が「小説を書こう」と思い立つエピソード。 その他にもドストエフスキーの言葉を載せたり、村上龍の「限りなく透明に~」の最後を引用したり。そして 引用する場所がなかなかうまくて説得力がある。
実は、友達にも作家志望、というか「仕事やりながらも旅行記書いてる」というまさに週末作家みたいな人がたくさんいることがつい最近発覚して、 結構ニーズがあるんじゃないかなー。そういう人は一度読んでみたらいかがでしょうか。 俺もそのうち本書きたいし、出版社も実はやりたい。